過酷な環境

 今日はラパス環境が体に与える影響について。情報は、職場のドクター作成のもの。自覚症状のない私だけど、ちょっぴり怖い。


【高山病】
1.酸素濃度
血中酸素濃度の値は88−95%の間に低下。(→一般の海抜0mの健康人の酸素濃度が98−100%に比べて極めて低い)これは3700mの高度では大気圧が海抜0mの2/3程度(650-700hPa)となっており、これに伴い空気中の酸素濃度が絶対的に低下していることによる。
2.脈拍
脈拍は、低地にいるときより、高くなる傾向にある。この頻脈は高地による低酸素が原因。酸素吸入により脈拍は一時的に下がる。
3.呼吸数
明らかに低地にいるときより、呼吸数は上昇する。この頻吸脈は高地による低酸素が原因。
4.疾病罹患
高地の影響を受けたと考えられるものは、メニエール症候群の増悪、起立性低血圧、続発性無月経、多血症等。
5.その他
ラパスを訪問者全例において、程度の差はあれ、頭痛・めまい・疲労感・食欲不振・不眠のいずれかの症状有り。


【その他情報】
第6回世界高所医学学会(2004年、8月中国にて開催)による情報は次のとおり。

1.高所では低地に比べて10年老化の速度が早まる。
 CHU YIDE医師の報告では、高地に長期滞在することにより心拍出量が低下し高血圧、および頻脈になる傾向がある(慢性高山病)そのために心臓及び肺の負担が増強することから、低地にいるときより老化が早いと結論づけている。だいたい1年の経過で慢性高山病となりうる。
2.高所では人間の知的及び精神機能は低下する
 West教授によると、低地での能力を100%とした場合、3500mおよび4000mでは次のようになる。
 視力 :3500m;67%、4000m;56%    
 注意力:3500m;83%、4000m;70%    
 記憶力:3500m;91%、4000m;83%    
 決定力:3500m;98%、4000m;95%  


【紫外線障害】
 急性としては、屋外でサングラスをせずスポーツをした場合、日焼け(急性熱傷)および急性角膜炎になりやすい。また、長期に紫外線にさられると、老後、目の網膜に黄班部変性をきたしやすく視力障害の原因となる。また、一般にボリビアでは白内障の発生が高いといわれている。


うーん。ドクターの情報だけに、少し気が滅入る。特に老化が早まるというのは、ショック。現時点ですでに年齢より上に見られる私って。。帰国したら、どうなっちゃうの!!こういう情報を聞いたからといって、特に任期が短くなるわけではないので、まぁ、あまり気にしないで行くしかないけど。