Coca

mikaaya2006-02-26

 ボリビアはコロンビア、ペルーに続き世界3位(栽培面積)のコカ(の葉)生産国。栽培面積3万Ha弱(2002年)。ただし、これは非合法栽培の分は含まれないデータ。
ボリビアでは伝統的にコカの葉が生活に組み込まれていることがあり、コカは普通に市場で売られている。私もしばしばコカをお茶として、もしくは直接パリパリ食べたりするが、どうも味と香りの双方が苦手。

 
 なお、コカの葉には、鎮静作用、空腹感や疲労感を抑える効果、さらには高山病を緩和する効果があるらしい。鉱山労働者は口いっぱいにコカの葉を詰め、その効果により朝から晩まで食事もとらずに働く。また、長距離運転手が眠気覚ましにコカを噛んでいる。もっと身近な例では、ラパスに旅行客が到着すると、高山病対策にコカ茶をまず飲む。
 ここにいるとコカを口にする機会はしょっちゅうだけれども、個人的にはあまり効果を感じたことはない。あまりにまずくて眠気が醒めたことはあったけど。。。お砂糖を入れてみたけど、だめ。これまた一般的なブレンドであるカモミールと混ぜたコカ茶も試したけど、やっぱり香りがだめ。。


 新大統領はもともとコカ栽培農民の代表者であることは、日本でも一部報道されている(なお、大統領は今後もコカ農民代表を続投するとのこと)。さらに先週は、外務大臣が「コカの葉は栄養価が高いので、小学校の給食に取り入れるべきだ」との発言。確かにコカの葉には牛乳をはるかに上回るカルシウムの他、他のミネラルが極めて豊富に含まれているけど、他の食べ物のようにぱくぱく食べるわけにもいかないのでは?
 現在ボリビアでは麻薬コカインの撲滅をめざす「コカイン・ゼロ」政策をとっており、「コカ(の葉)・ゼロ」と区別している。外相による「給食に取り入れよう」との発言は、コカの葉の安全性、有用性を世界にアピールする目的もあるとのこと。
 ボリビアのコカ政策についてどう思うかって?まだ自分の考えが固まらないけど、少なくとも某第3国が主張するような「コカの葉ゼロ」といった極端な政策は、ここボリビアの現状とかけ離れすぎていて、実施してもあまり意味がないように思う。だからといってコカの葉栽培の完全合法化は世界情勢をあまりに無視した政策。どこに中庸があるのだろう。


写真はコカの葉。特徴は葉の裏側にある中央脈を挟んで走る2本の葉脈。でも、それ以外はただの普通の葉っぱにしか見えないなぁ。
ちなみに、これはカーニバルにて、招待客に地方公共団体の長がお土産として配ったものである。いつも見るのより新鮮かも。(噛んだらいつにもまして味と香りが強烈。。。うぇっ)